<< HOME /    OLDER >

『CON-MYTHOLOGY 2020』

8月4日はConさんの命日です。
2011年にConさんが亡くなられてから9年が経ちました。

米国のジェン・ケン・モンゴメリーは、コロナ(COVID-19)の状況を考慮して、今年はZoomによるオンラインイベント『CON-MYTHOLOGY 2020』を米国時間8/8に行うことを計画中です。(詳細は後日。)

| Conrad Schnitzler::イベント情報 | 06:09 PM | comments (0) | trackback (0) |

Trigger Trilogy

Trigger Trilogy

リリース元: Important Records ( IMPREC114 2006年10月24日)
リリース数: 1000
主な購入先: アマゾン HMV

TRIGGER ONE: Solo Rhythmics 00/328
1. 5:07
2. 3:25
3. 3:34
4. 5:17
5. 3:24
6. 4:06
7. 3:12
8. 3:45
9. 3:42
10. 5:29
11. 3:21
12. 5:07
13. 5:32
14. 5:31

TRIGGER TWO: Mix Solos 00/341
1. 7:54
2. 2:08
3. 1:44
4. 3:56
5. 3:47
6. 3:13
7. 3:30
8. 3:10
9. 3:33
10. 3:21
11. 3:46
12. 3:05
13. 1:52
14. 2:21
15. 2:16
16. 2:27
17. 3:35
18. 4:32

TRIGGER THREE: Con-Cert 00/345
1. 4:07
2. 3:54
3. 3:23
4. 3:29
5. 3:31
6. 3:33
7. 3:25
8. 4:05
9. 3:49
10. 3:36
11. 3:24
12. 3:37
13. 3:36
14. 4:06
15. 3:32
16. 3:58

2006年にImportant Recordsよりリリースされた3枚組CD「Trigger Trilogy」は、Conさんの数あるプライベートリリースの中から選ばれた、タイプの異なる3作品(トリガー1~3)により構成されてます。Conさんのプライベートリリースの活動を理解するのに役立つ好企画で、特に、トリガー1のようなソロ・ボイス作品が正式リリースされることはあまりないため貴重と言えます。

トリガー1は、Conさんがソロ・ボイス(Solo Voice)と呼ぶ形態のものです。これは、本来は作品を構成する1トラックとなるべきものを、敢えて1トラックだけで単体の作品としたものです。ただし、1トラックといっても単音が入っているだけとは限らず、ごく少数の音源からなる作品である場合もあります。ソロ・ボイスの特徴は、存在感のある音の固まりを、その細部の微妙なニュアンスまでも聴き取ることができることです。実際、ソロ・ボイスを注意深く聴いていると、非常に小さな音が入っていることに気づく場合があります。いずれは他のトラックとミックスされ、作品の一部となったときに、それらの小さな音は他の音に埋もれて聞こえなくなってしまうか、または、他の音と合わさって、異なるニュアンスのものに変貌してしまいます。

本リリースのトリガー1に収録されたソロ・ボイスは、エレクトリック・シークエンス、またはリズム隊が中心となっています。全体的に、程々にテンポが速いものが多いです。また、割と素直で、唐突な不協和音がなく、切れのいい音色を多用していることもあり、かなり聴きやすい部類に入ると思います。とはいえ、「聴きやすい=薄っぺらい」ということではなく、ユニークで存在感のある音の固まりは、強い主張を醸し出しているように感じ取れます。なお、プライベート・リリースのCDR『00/324 Testbild』には、本作品に収録されているソロ・ボイスに他のサウンドがミックスされたトラックが数曲収録されています。

トリガー2の00/341は、以下の作品としてリリースされたこともあります。
・CD『Conviction
・プライベート・リリースのCD『00/341 Wandelconcert』(『Wandelconcert BOX』に収録)

トリガー3の00/345は、いわゆるコン・サート作品です。

以下の、リリース元からの情報(意訳)も併せてご参照ください。

”Trigger Trilogy ”は、彼の膨大なプライベート・リリース作品から選ばれたCD3枚組です。いずれも、彼独特のユニークなコンセプトに基づく音源です。これらの作品から、彼がドイツ国内だけでなく世界中の、後に続く世代のアーティストに影響を与えていることを計り知ることができるだけでなく、今日のモダンな音楽の中に彼の影響がいかにもたらされているかを確認することができます。さらに明らかなのは、彼が思慮深く賢明で、音の世界において完全なだけでなく、パイオニアとして自由な活動を行っているということです。

トリガー1は、 彼がソロ・ボイスまたはソロ・エレクトロニクスと呼ぶ形態のもので、ここではリズミカルなエレクトロニクス作品となっています。伝統的な音楽において、メロディー・ラインはアンサンブルの一部であるため、その音本来の印象は残りません。彼は、音をソロ・ボイスとして解放して、音に本来の姿であるノイズ、トーン、サウンドを与えます。さらに、彼は複数の音を重ね合わせたり、ミックスして場を形成することにより、新しい次元を創造しています。それは、個々の音が同期のために協調を強いられたり、指揮棒に合わせて奏でられたりすることのない音の世界です。結果として、ここでは音楽理論にまったく固執しない音のコンビネーションが実現しています。

トリガー2は、彼がフリー・コンサート ミックス・ソロと呼んでいるものです。以下は、コンラッド・シュニッツラー自身による解説です:

「ソロからミックスへ、メロディー・ラインからアンサンブルへと積み重ねられた音は、互いに反発することなく均等がとれており、それらの音は自由にエネルギーが飛び交う演奏によって同時に進行していく音符の固まり(クラスター)となる。ソロ・ボイスのミックスによって生み出されるものは、音符やノイズの集合体、絡まり合い、圧縮、音の群れ、破綻してめちゃくちゃになった音、驚異的な音響。個々の音が持つ個性は、音全体のカオスの中に吸収されていき、そこに不鮮明な状態で存在することとなる。音楽的な展開は、アンサンブルやそのバリエーションの中で、個々の音が醸し出す雰囲気によって浮かび上がってくる形となる。音のシークエンスが溢れ出すと、音符によって形成されるタイトさやルーズさが浮き彫りとなり、それによってテンポが変わり、ボリュームや音の強弱、そして音のパターンの移り変わりによる表現が変化していくのである。混沌とした音は明らかな変化を起こし、自ずと感じ取れるまでになってくる。不明瞭な状態のものは、ソロ・ボイスによってまとまりを持つようになるが、その結果、スカスカで未完成な作品が創り出されることになる。そこに含まれるものは、エピソードに富んだシークエンス音、環境的なものとの結びつき、他処の様式に基づくデバイス、そして自然とテクノロジーの相互作用である。」

トリガー3はTrigger Trilogy最後のディスクで、コン・サート(Con-Cert)が収録されています。これは、彼がしばらくの間取り組み続けている、伝統とも言えるものです。従来はカセットでしたが、現在はCDを用いて、録音された複数の音を同時に流しながらその場でミックスしていきます。そのサウンドは、意図的にデザインされ、形成され、構築され、各トラックが互いに特異な関連性を保ちながら曲となっていきます。

「新しいテクノロジーによって新しい音を無限に創造できうる時代においては、音をクリアーに表現するためにも新しい技術が必要となるが、テープやCD、コンピュータのハードディスクがその具体例といえる。過去において、私は自分のコンサートを創り出すために、昔ながらのカセットを用いたが、今はCDに録音して、コンサートに用いることができる。それは改善された音質のおかげだ。各トラックは音の開始点を調節しているが、秒単位で調整できるので、それによって異なる結果をもたらすことができる。個々のトラックの音量は、会場の音響に合わせて調節することとなるため、結果としてオーディエンスは、会場によって異なる音を体験することになる。」
コンラッド・シュニッツラー

※原文(英語): Conrad Schnitzler / Trigger Trilogy

| Conrad Schnitzler::音楽作品解説 | 11:38 AM | comments (0) | trackback (1) |

Klavierhelm

Klavierhelm

リリース数: 1000
リリース元: Important Records (IMPREC113 2006年10月24日)
主な購入先: アマゾン HMV

1.5:55
2. 4:43
3. 6:19
4. 4:42
5. 4:37
6. 4:26
7. 7:13
8. 6:15
9. 7:15
10. 8:14

本CDは、2006年にリリースされたConさんのピアノ作品" Klavierhelm "(「ピアノ・ヘルメット」の意)です。発売元のImportant Recordsによる紹介文には、「この自由で表現力豊かな作品は、エリック・サティ、ジョン・ケージ、セシル・テイラー、そしてカール・スターリングにまで通じるものがある。」と記載されています。なお、クレジットにはありませんが、Conさん本人に確認したところ、本作品はプライベート・リリース00/101 Pia Player with Helmetの正式リリース版とのことです。また、ジャケットのデザインもConさん自身によるものです。

※原文(英語): Conrad Schnitzler / Klavierhelm

| Conrad Schnitzler::音楽作品解説 | 09:45 PM | comments (0) | trackback (0) |

Conrad Schnitzler + Michael Thomas Roe / Aquatic Vine Music

Aquatic Vine Music

リリース元: Real Vine Music (RVM 02 2006年)

01. 11:49
02. 06:42
03. 11:49
04. 05:02
05. 08:26
06. 04:43
07. 07:47
08. 04:27

本作は、2006年にリリースされた、ConさんとMichael Thomas RoeのコラボレーションによるCD-R『Aquatic Vine Music/Mi.T.-CON 05』です。Michael Thomas Roe とのコラボレーションは、2005年にリリースされたCD-R『Mi.T.-CON 04』に続き2作目となります。

以下は、Michaelさん自身による作品解説の意訳です:

『Aquatic Vine Music』は世界の内側にある世界です。"Aquatic"(水中の)とはいっても、洋上での瞑想ではなく、言わば、海面下に潜る意味合いです。私はこれらすべての美しい魚やキラキラとした珊瑚礁、すべてが輝き生き生きと泡立った青い海を想像しているのですが、その一方で、Conはマンタ、サメ、イカ、タコ、電気ウナギ、私が敢えて思い浮かべようと思わない、ありとあらゆる生き物を思い浮かべています。

そして、私の愛しい海底で、海流が途方もなく行き来している間、Conはモーター音を耳にし、可燃性燃料で動くエンジンを想像して、そのリベットの部分が弱ってナットとボルトが緩んでいくところを思い巡らします。船舶は浮かんでいますが、いつかは沈んでいきます。とはいえ、すべてが脅威を感じさせるものではありません。CDを聴き終える頃には、救われた心地にパワフルに満たされることでしょう。


実際に聴いてみると、海中を想像させるような音作りが随所でなされていることに気付きます。また、前作『Mi.T.-CON 04』よりもメロディアスな傾向が減り、その分Conさん色の度合いが増しています。はっきりメロディーと呼べるものは、最後の曲で繰り返される落ち着いたピアノの旋律程度です。その他、Michaelさんの解説にあるように、船のモーター音が冒頭から鳴り響く曲があります。なお、Conさんが海から現実的な船舶の音を想像する理由の一つとしては、彼が若い頃船乗りだった経験があることが挙げられます。(詳細はWolfgang "Sequenza" Seidelさんの寄稿文を参照してください。)

| Conrad Schnitzler::音楽作品解説 | 11:40 AM | comments (0) | trackback (0) |

Zug



リリース元: QBICO (QBICO 41 2006年3月)

side A: Spur (19:14)
side B: Rhythmus (19:24)

LP『Zug』は、2006年3月、QBICOの5周年記念の企画の一つとして、ピクチャー・ディスクでリリースされました。本作には"Zug"(列車)が、約19分の長さで、両面のそれぞれに収録されています。それらは区別が付きにくい程よく似ています。Zugは音数が少ないのが特徴で、列車からインスパイアされた、決められたリズムの反復に合わせて、列車の通過をイメージするかのようなバッキング音や、フランジャーによるメタリックな効果音が被さったシンプルな構成となっています。曲全体が一つの調に収まっていて不協和音の要素もないため、大変聴きやすいです。

Zugは、1974年にカセットテープでリリースされた『The Red Cassette』のA・B面をミックスした曲です。『The Red Cassette』では、リズム・トラックのみが収録された面を"Rhythmus"、その他のサウンドが収録された面を"Spur"と呼んでいます。本作品では、ミックスでありながらソロ・トラックと同じ曲名(Rhythmus/Spur)が付けられています。

なお、Zugのショート・バージョンがLP/CD『Con』(再発盤CD『Ballet Statique』)に収録されています。

ところで『The Red Cassette』は、多人数が集まって、皆が同時にどちらか好きな面を鳴らすことを想定して作られています。以下は、Matt Howarthによる想像図です。「1000人が1000台のラジカセを手にして」のようなことが書かれています。(画像はConさんご提供。)


Cassetten für alle (すべての人にカセットを)

実際、友人のローリー・アンダーソンの計らいで、数十人がギャラリーに集まって、皆でZugを鳴らすイベントが開かれたことがありました。しかし、本当は、ヤンキース・スタジアムを数万人で埋め尽くしてやるのがConさんの夢でした。

以下は、Conさんより寄せられたZugについてのテキストを意訳したものです。

「ZUGについて(ザ・レッド・カセット)」
(2006年4月21日 Conrad Schnitzler 日本語意訳: Jin)

ZUGは元々1972年にカセット・アクション・パフォーマンスのために作られたものです。『ザ・レッド・カセット』を1974年にカセット・テープで800部作りましたが、それは、カセット・アクション・パフォーマンスのときに、いくつも同時に必要な数だけ鳴らせるようにするためです。

ZUGは2つのトラックで構成されています。カセットの片面にはRHYTHMUSというトラックが収められています。もう片面はSPURというトラックです。カセットの2つの面は、それぞれ流したいだけ流すべきで、また、そうすることができるようになっていました。どういう意味かというと、できるだけ多くのトラックを同時に何人もの人が一緒に鳴らすことができ、そして全員で鳴らしたすべての音がミックス可能ということです。

曲は、全体を称して"ZUG"(列車)といいます。列車が動くシーンやその瞬間を収録したビデオ映像も曲のために作成されています。その後、ZUGの曲の一部は『Con』に収録されましたが、ここではぼかした感じのバージョンを聴くことができます。また現在、ZUGには以下のバージョン違いがあります。

・CDR ZUG-RHYTHMUS: ソロ・トラックRHYTHMUSの、約60分ロング・バージョン。


・CDR ZUG-Spur: ソロ・トラックSpurの、約60分ロング・バージョン。


・CDR Rhythmus ID 1 and Spur ID 2: 2つのソロ・トラック"RHYTHMUS"と"Spur"を収録。


・CDR Rhythmus and Spur mixed: Zug、約60分のロング・バージョン。


・CDR LP long version: Zug、約70分ロング・バージョン。
Zug

原文(英語): About ZUG (the red cassette) by Conrad Schnitzler (21.4.06)

| Conrad Schnitzler::音楽作品解説 | 11:55 AM | comments (0) | trackback (0) |

<< HOME / TOP /    OLDER >


CATEGORIES

LINKS

NEWS

POWERED BY