CON-tribute

コンラッド・シュニッツラー / インタビュー 30.3.08

日本語意訳:Jin

Con: 今は2008年3月30日、13時10分。では、質問に答えよう。

質問1:まず、最近の活動や音楽作品について教えてください。最近、誰かとコラボレートしたことはありますか?

Con: 私はもう70歳を超えたが、できることといえば、毎日を同じように過ごしていくということだ。具体的には、家で過ごし、犬の散歩をして、妻によくしてあげるということだ。日々やっていることといえば、朝食の後、犬の散歩をして、そのあとインターネットにアクセスしてメールをチェックし、さらにCD-Rを焼いて発送の準備を行う。この時点で大体昼になるわけだが、2度目の犬の散歩に行き、それからスタジオに入ってシンセサイザー、ミキサー、エフェクトといった機材でサウンドを創る。やりかけの場合は簡単で、さらにそれを続けるだけだ。まだ始めていない場合は、PCやシンセの電源を入れ、シンセを鳴らして音を確認し、フィルターを掛け、新しいサウンドを創ろうと努力する。大抵はまずベースのようなディープなサウンドを作るところから始める。しかしこれはポップミュージックではなく、多くはリズミカルな音楽でもなく、ベースはブンブンブン・・いうノリのものではなく、ウワ~~~~~ウン(笑)とこんな感じだ。手や頭脳でもって、ほとんど雑といっていいようなサウンドが生まれる。このようにして、最初のトラックを作り出し、さらに次々にトラックを作っていく。中音域、高音域、というように。4トラックでやるなら、4つ出来たところでミックスを始め、通常は3分程度に仕上げる。また、シングルトラックで仕上げるやり方もあるが、その場合は、後で他のサウンドと合わせることを考えながら進めていく。

そのようなことをやっているうちに、午後6時になる。夕食を食べに上の階に上がる。スタジオは地下にあるのだが、小さい窓から日光が差すようになっている。この時間はまだ日が出ているので、冬以外は庭へ花を見に出る。家の周囲を犬が走り回り、音を立ててそこら中で吠えたてるといった具合だ。夕食は、1人のときは自分で用意するが、妻が家にいるときは何か作ってくれるだろう。8時に食事の後かたづけをして、キッチンでテレビのニュースを見る。ただし、つまらないものをやっていることもあるが。そのあと、アートや音楽といったカルチャー番組を30分観る。テレビの後は懐中電灯を持って犬の散歩をする。近くに原っぱがあって、昼間は45分程度の散歩なのだが、夜は住宅地を歩くだけ。ここは都会ではなく、こぢんまりとした村なので、歩道に敷石はなく、ガラスが落ちていたり水たまりがあったりする。夜は真っ暗闇になるので、ときどき水たまりに足を突っ込んだりすることもある。

家に戻ると8時半で、スタジオへと下りる。スタジオはネット用、音楽スタジオ、グラフィックアート用の3つに分かれていて、それぞれ用途別にPCが置いてある。スタジオでは、仕上がった作品が小さなスピーカーで聴けるようになっている。上の部屋には大きなスピーカーがあり、異なる環境で自分の作品が聴けるようになっている。スタジオの場合、作り終えた自分の作品を聴くときに、足を伸ばしてリラックスしながらという感じではない。今、その場所に座っているわけだが、ここには小さなマイクがある。あとで聴き直さなければならないわけだが、録音したものをPCに送って、CD-Rに焼くわけだ。以前はいつもカセットでやっていて、そのときはレコーダーを目の前に置いて簡単に録音できた。今となっては、カセットはもう使いたくないが。

ところで、今ここにPCがあるが、私はこれで作品を聴いたり、CD-Rのジャケットのグラフィックを制作するのに使っている。以前は、今よりも多くグラフィックや写真の制作を行っていた。でも、時間が掛かるので今はやらない。また、以前は映像も撮ったが、コストも時間もかなり掛かるので、今は、そうした手間は減らすべきだと思っている。なぜなら、もう、若いときのようなパワーはないからだ。それゆえ、今は音楽の他、CD-Rのカバーやラベルに使うグラフィックを作るのがすべてだ。ただし時間があるときは、ときどきポストカードをデザインして送ったりしている。

また、インターネットで小さなホームページ(*訳者注:www.conrad-schnitzler.de)をやっていて、是非私の秘密を見に来て欲しいのだが、余裕があれば毎日絵を変え、最近はちょっとしたサウンドもアップし始めた。誰でもクリックしてアクセスできるようになっている。この作業は結構大変だ。なぜならMP3に変換してサーバにアップロードするのに時間が掛かるので。もっと簡単にできるよう、何か機材を買わなければならない。グラフィックの場合は、アップする作業に時間は掛からないのだが。

これが私が日々やっていることだ。私はここに座って音楽を聴いたり、あるいは、音楽を聴きながらCD-Rのカバーに使う新しいグラフィックを作り、そして赤ワインを飲む。1本空ける程度で、そんなにたくさんは飲まないんだけれど、ベッドに入るには十分な量だ。そして最後にもう一度ネットにアクセスして、新しいメールが来ていないか確認してから寝る。手軽なものだ。朝は7時に起きる。夏は、多分もう少し早く6時頃に起きる。そしてまた同じことの繰り返しだ。

前半の質問にはすでに答えたと思う。最近誰かとコラボレートしたことがあるかという質問だが、一つ言っておくと、誰かからリクエストが来ない限り、私は1人でやるのが好きで、自分から誰かに声を掛けることはしない。とはいえ、私にはヴォルフガング・シークエンツァ(ヴォルフガング・ザイデル)という友達がいて、コンシークエンツ~Consequenzという名前を使うこともある。1968年くらいから彼とやっていて、今でも一緒にやることがある。彼には彼の作品があり、私には私の作品があるわけだが、ときどき何かを一緒にやる。そしてもちろん、この友達はCon-Certのコンダクターも行う。私はもう、犬の散歩以外には外出しない。ヴォルフガングは私のCon-Certをライブで行う。私はCon-Certのためのサウンド・マテリアルを提供する。私たちは今でもつき合いがあって、ほとんど毎日か2~3日おきくらいに話をしている。そして、一緒にサウンドを作ったりする。

   >> 続き(パート2)

 

関連ページ: Conrad Schnitzler / INTERVIEW 30.3.08

 

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